「コーヒーって、結局は苦いだけでしょ?」
そう思っていた私が、“香りの世界地図”と出会ってから、苦味以外の味にも目を向けるようになり、コーヒーの楽しみ方が大きく変わりました。
その地図の名前は「フレーバーホイール」。
このチャートをざっくり理解するだけで、コーヒーの世界がぐっと広がります!
- フレーバーホイールの使い方を知りたい
- 香りや味をもっと豊かに表現してみたい
- バリスタさんとコーヒートークを楽しみたい
「苦い」以外で表現するには?
あなたはコーヒーの香りや味を、どれだけの言葉で表せますか?
味覚を言葉にするためには、知識と概念の土台が必要です。
たとえば信号が赤なら、迷わず「止まる」ことができますよね。
それは、「赤=止まる」という共通認識があるからです。
コーヒーも同じ。
「ケニアの豆はベリーのような酸味がある」と知っていれば、「この酸味はベリー系かな?」と意識できるようになります。
知識が感覚を引き出し、感覚が言葉になるのです。
フレーバーホイールって何?
フレーバーホイールとは、コーヒーの香りや味を可視化した円形のチャート図のこと。
スペシャルティコーヒーの共通言語として世界中で使われています。
このホイールを“教科書”のように活用することで、風味をより正確に伝えたり、自分の好みに気づいたりする助けになります。
*作成団体:SCA(スペシャルティコーヒー協会)/WCR(ワールド・コーヒー・リサーチ)
▶実際のフレーバーホイールはこちら:
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引用:山と珈琲、心の一杯
フレーバーホイールの見方
※1杯のコーヒーから複数の風味が感じられることが多いです。
Step 1:内側の円を見る
まずは中央の9つのカテゴリーから、感じた味の大まかな方向性を探ります。
たとえば「フルーツ」「ナッツ・ココア」「酸味/発酵」などがあります。
👉 例:酸味/発酵
Step 2:真中の円をチェック
内側で選んだカテゴリーが、さらに細分化されています。
酸味/発酵を選んだ場合、「酸味」「酒/発酵」に分かれます。
👉 例:酒/発酵
Step 3:外側の円で具体化
外側では、さらに細かな表現が並んでいます。
例:「赤ワイン」「ウイスキー」「発酵しすぎ」など。
👉 例:赤ワイン
このように、内側から外側にかけて辿っていくと、自分が感じたフレーバーが見つかる訳です!
香りや味を表現してみよう!
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「見方はわかったけど、うまく表現できるか自信がないよ…」

「大丈夫!香りや味に“正解”はないよ。
感じたままを自由に表現すればOKだよ!」
実際に、私が今飲んでいるコーヒーで試してみました。
- 標高:700–1,400m
- 品種:ティピカ
- 精製方法:ナチュラル
フレーバーホイールで分析すると…
【Step1 内側の円】 酸味・発酵 / ナッツ・ココア / 焼き
【Step2 真中の円】 酒・発酵 / ココア / たばこ
【Step3 外側の円】 赤ワイン / ダークチョコレート
「たばこ」や「赤ワイン」という表現は、ホイールを見て初めて思いついたものでした。
実際、購入時のPOPには「ミルクチョコレート」「ワイン」「チェリー」と書かれていましたが、私の感じ方とは少し違っていました…。
でも、それでいいんです!
抽出条件や焙煎後のエイジング(熟成期間)によって、味わいは変化しますし、感じ方も人それぞれ。
むしろ、感じたままを表現し合うことで、コーヒーの世界はもっと豊かになると感じています。
まとめ|言葉にすることで、世界が広がる
「コーヒー=苦い」というイメージを超えたとき、そこには広くて奥深い世界が広がっています。
- フレーバーホイールは、香りと味を言語化する“地図”
- 表現の正解はなく、自由に楽しんでOK
- 自分の言葉で味わいを語ると、コーヒーがもっと面白くなる
ぜひあなたも、お気に入りの一杯を片手にフレーバーホイールを開いてみてください。
そこには、まだ出会ったことのないコーヒーの表情が待っています。
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